セルの範囲を指定して、一気に文字を消す、文字の色を変える
前回は、エクセルのシート上の好きな位置に好きな文字が書けるようになりましたね。
では、書いた文字を消すにはどうしたらいいんでしょう。
とりあえず前回保存したファイルを開いてみましょうか。
前回のファイルを開くとこのような「マクロが無効にされました」というセキュリティの警告が出ると思います。
「マクロ」って、初めて出てきた言葉でしたね。
エクセルでは、プログラムのひとまとまりのことを「マクロ」と呼んでいます。
なぜでしょう?
知りません(笑)
プログラムのことを「マクロ」と呼ぶのは、同じマイクロソフトのOfficeシリーズくらいですし。
ま、細かいことは気にせず、「そんなもんだ」と割り切って、さきに進みましょう。なんたって、このブログのモットーは、「おもしろいことを最速で!」ですからね。
で、警告の話でしたね。
エクセルのマクロというのはとてもいろいろなことができるプログラムなので、悪意のある人なら、コンピュータウイルスのようなものもつくれてしまいます。
そんな悪意あるプログラムが実行される前に、「ほんとうに信頼できるものですか?」と、警告してくれているんですね、ありがたい機能です。
でも、今回は自分で作った、もちろん信頼できるプログラムなので、「コンテンツの有効化」を押して、実行可能な設定にしましょう。
エクセルの画面からプログラム画面の起動は[Alt]+[F11]でしたね。画面が移動したらSheet1(Sheet1)をダブルクリックです。
前回作ったプログラムが表示されましたね。
あ、ところでこの画面、名前がついていて、「VBE」っていいます。「なんちゃらエディター」とかの略みたいです。
興味ある人はググってくださいね(笑)
ここまでの操作をスムーズにできるようになって、ずいぶんプログラマっぽくなったと思いませんか?
いい感じです。この調子でどんどん調子に乗っていきましょう。
前回の文字が残ってますね。残ってますか?
残ってなければ、適当に書いてください(笑)
さて、この書いたものを消すのはどうすればいいんでしょうか?簡単です。エクセルシート上で、消したいセルを選んで[Del]キーを押せばいいんです。プログラミングで書いた文字も自分がキーボードから打ち込んだ文字も、できあがったものはまったく同じです。エクセルの素敵なところは、何でもかんでもプログラミングでやらなくても手でできることは、手でやっちゃえばいいんです。
なんだか納得できませんか?そうですか。
では、ちょこっとだけ、消す方法も教えちゃいますね。
消す時は、
消したいセルのあとにつづけて、.Clear
でokです。
こんな感じですね。
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Sub 消す() Cells(1, 1).Clear End Sub |
消えましたか?
でも、一つ一つセルを選んで消すのも面倒なので、ついでに、セルをがばっと広い範囲で指定する方法も覚えておきましょうか。
範囲を指定するには、Range
というキーワードを使います。エクセルではこのようなキーワードを「オブジェクト」と呼ぶので、ついでに覚えておきましょう
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Sub 消す() Range(Cells(1, 1), Cells(2, 3)).Clear End Sub |
このように書けば、左上角がCells(1, 1)、右下角がCells(2, 3)になるような、長方形の範囲が対象になります。
このRange
というオブジェクト、びっくりするぐらいいろんな書き方があります。先ほどの例と同じよう範囲を指定する方法として、
Range("A1:C2")
Range("A1", "C2")
さらには
Range("A1:C" & 2)
なんて、へんてこな書き方までできちゃいます。
まぁ、だからといって、わざと変な書き方をする必要もないので、自分が使いやすいのをひと通りおぼえておけば、まずは十分です。必要になったら、その時に覚えましょう。
いちいち範囲を指定するのも面倒ですね。
いっきに全体を選べたらいいですね。そんな時は、Cells.Clear
のように書いちゃえばOKです。
次は、そうですね、文字の色をを変えてみましょうか。
文字の色が変わったとわかるように、あらかじめエクセルのセルに適当な文字を入れておきましょう。色を変えるプログラムはこんな感じです。
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Sub 文字の色を変える() Range(Cells(1, 2), Cells(5, 4)).Font.Color = vbRed End Sub |
同じようになったでしょうか。vbRed
というのは、プログラムでいう赤のことです。
次は、太字にしてみましょう。
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Range(Cells(3, 3), Cells(7, 4)).Font.Bold = True |
Font.Colorには、vbRedのほかにもいろんな色がありえます。Font.Boldは「太字」か「そうでない(=通常)」かの二種類しかないので、このように書き方がすこし異なるんですね。
Font.ColorやFont.Boldをプロパティと呼びます。セルの状態のことだと覚えておきましょう。さっき出てきた、.Clearは、メソッドといって、セルに対してなにかの操作をするものです。
今回はなんだか、覚えることがたくさんありました。気になる人は、それぞれの言葉で検索してみてください。ものすごくたくさんのサイトで紹介されています。でも、言葉を知らないと、検索のしようがありませんからね。
このブログは、最速でおもしろいとこに行く!をモットーにしているので、こ難しい話はこのくらいにして、サクサクおもしろい方に進みます!
次回予告
次回は、面倒な繰り返しを自動でしちゃおうです。
おたのしみに。